2025年8月19日
ジブリ『耳をすませば』の舞台・聖蹟桜ヶ丘をモビリティでめぐる、坂と風景の旅
坂の途中で立ち止まり、風に吹かれて目を閉じる。あの歌が聞こえてくる。「カントリーロード」──。ジブリ映画『耳をすませば』の舞台となった聖蹟桜ヶ丘(東京都多摩市)は、物語の“世界そのもの”がそのままの姿で残された、奇跡のような場所です。駅前の風景、図書館への坂道、ロータリー、神社、そしていろは坂。それらをMobility(電動キックボードやEバイク)で巡れば、ふたりの記憶を、自分の足でなぞる旅が始まります。この街には、ジブリの魔法が本当にある。そう感じさせてくれる風景と物語の旅へ、出かけてみませんか?
読者の関心度
★★★★☆
4
※ 各読者がページに費やす時間によって決まります。
片倉 好敬
Katakura Yoshitaka
アベントゥーライフ株式会社
代表取締役 兼 CEO
1. 『耳をすませば』とは──“恋”と“夢”と“坂道”の物語
『耳をすませば』(1995年/監督:近藤喜文)は、
図書カードをきっかけに出会った中学生・月島雫と天沢聖司の物語。
最初は反発しながらも、
聖司の「バイオリン職人になりたい」という夢に刺激され、
雫も「物語を書いてみたい」と本気でぶつかっていきます。
そして迎えるクライマックス、夜明け前──
聖司が自転車を押して、雫を連れて坂を登るあのシーン。
「一緒に暮らしてほしい。雫が大人になるまで待つから」
そのセリフとともに映し出されるのが、いろは坂のてっぺんから見下ろす街の風景。
木々の間からこぼれる光、風の匂い、そして流れる「カントリー・ロード」。
映画のすべての魔法が、この坂道に込められているのです。
だからこそ、実際にこの坂をMobilityで登ることは、
ただの聖地巡礼ではなく、“映画の続きを生きる旅”なのです。
「映画『耳をすませば』公式ポスターより。雫とバロンがファンタジックな空を飛ぶこのイメージは、雫が書き上げた小説世界そのもの。現実と物語が交差するジブリらしい魔法の一枚です。」
© 1995 柊あおい/集英社・Studio Ghibli・NH
🔗 画像の出典URL
スタジオジブリ公式作品紹介ページ:
https://www.ghibli.jp/works/mimi/
2. 聖蹟桜ヶ丘駅からはじまるジブリの風景
巡礼の出発点は、京王線「聖蹟桜ヶ丘駅」。
駅の西口には、映画の世界観を再現した「青春のポスト」や“バロン”の像が出迎えてくれます。
この駅こそが、雫の毎日が始まっていた場所であり、私たちの旅の起点でもあります。
さらに南へ少し歩けば、多摩川や大栗川の河川敷が広がり、
映画には描かれていない“風景の余白”を埋めるような時間が流れています。
聖蹟桜ヶ丘駅西口に設置された「青春のポスト」。映画『耳をすませば』に登場するアンティークショップ「地球屋」をモチーフにしたモニュメントで、2012年に設置された。グリーンとゴールドの配色が美しく、ファン必見の撮影スポット。
出典:タビチャンネル『耳をすませば』聖地巡礼ガイド
https://tabichannel.com/article/1139/whisper_of_the_heart
3. 【Mobilityで巡る】いろは坂と映画の記憶をたどるルート
聖蹟桜ヶ丘「耳をすませば」散策マップ。駅周辺からいろは坂、地球屋のモデルとなったロータリーや金比羅宮、天守台跡まで、雫と聖司が歩いたルートを巡れる。作品の世界を追体験できる、まさに“ジブリの魔法”が残る地図。
🔗 出典と公式サイト
出典元:聖蹟桜ヶ丘駅前SC公式「耳をすませばマップ」
制作協力:多摩市観光協会/京王電鉄
4. 地球屋の面影が残る「桜ヶ丘ロータリー」
いろは坂を登り切った先、静かな住宅街にひっそりと広がる桜ヶ丘ロータリー。
ここは、雫が猫を追って迷い込む“地球屋”の舞台イメージとして語られる場所。
円を描く道路と、公園、そして高台からの視界──
実際に足を踏み入れると、「あ、あの場面だ」と身体でわかる感覚に包まれます。
5. 杉村の告白と、雫が走った“あの階段”
ロータリーから少し歩くと、映画でも印象的だった場所が次々と現れます。
- 金比羅神社(金比羅宮):杉村が雫に告白した、あの名シーンの神社。
- 隣の階段:雫が勢いよく駆け下りた階段のモデルとされる。
何気ない住宅地の一角なのに、記憶と重なる風景の力がそこにあります。
多摩市の「金比羅宮」は、映画の中で杉村が雫に思いを伝える印象的な場所。
境内は木立に囲まれていて、訪れるとまるであの映画のワンシーンの中に入り込んだかのような気持ちになります。
モビリティでいろは坂を登った先にあるこの神社は、休憩にも最適。まさに“青春の分岐点”を感じられる、静かな時間が流れています。
「『耳をすませば』より、雫と杉村が気持ちをぶつけ合う金比羅宮の境内シーン。映画の中でも特に心に残る、青春の痛みと優しさが交差するひととき。木漏れ日の中で交わされる素直な言葉に、見る者の胸も熱くなる。」
© 1995 柊あおい/集英社・Studio Ghibli・NH
出典元情報
『耳をすませば』の聖地巡礼!モデルとなった舞台を実際に巡ってみよう
6. 多摩川沿いまで風を感じるツーリングで締めくくり
坂を下って大栗川を渡ると、静かな土手道が多摩川へと続きます。
この川沿いのサイクリングロードは、まるで物語の余韻を包むような静けさ。
Mobilityを降りて、風に吹かれながら歩いてみるのもおすすめです。
聖蹟桜ヶ丘を流れる「大栗川」もまた、映画『耳をすませば』の情景を支える重要な場所の一つ。
特に春には、川沿いの遊歩道が桜で彩られ、雫が通学路にしていたかのような“カントリーロード”が広がります。
モビリティで駅から少し移動して、川沿いをのんびり流すように進むのもおすすめです。
花見の季節には、芝生にシートを広げて読書やピクニックも◎。
『耳をすませば』の舞台・聖蹟桜ヶ丘を流れる大栗川沿いの桜並木。春には満開の桜が咲き誇り、作中の“カントリーロード”のような風景が広がる。雫が歩いたであろう川辺を、自分の足でたどる楽しさもここに。
出典
記事タイトル:
ジブリ『耳をすませば』聖蹟桜ヶ丘聖地巡礼ガイド!カントリーロードを歩こう
7. おすすめのカフェで、静かな余韻を味わう
聖地巡礼をたっぷり楽しんだあとは、心の余韻をそっと包み込んでくれるようなカフェでひと息つきませんか?
桜ヶ丘の坂道や大栗川沿いを歩いたあとに立ち寄りたいのが、緑に囲まれた一軒家風カフェ「Cafe de Fleurus 27(カフェ ド フルリュス)」。ヨーロッパの片田舎を思わせるクラシカルな佇まいで、自然光が差し込む店内は、物語の続きを静かに綴りたくなるような空間です。ペット同伴OKで、大栗川のせせらぎを感じながらのランチやカフェタイムが楽しめます。坂道の途中にあるので、雫と聖司のような“高台を目指す”余韻にもぴったり。
そして、駅チカで静かに余韻に浸りたいなら「星乃珈琲店 多摩関戸店」へ。広々とした店内にはクラシック音楽が流れ、窯焼きスフレパンケーキや深煎りコーヒーが、心に染み入るひとときを演出してくれます。映画の“旅の終わり”にふさわしい、やさしく温かい締めくくりをくれる場所です。
物語の舞台を歩いた足取りを静かに振り返る時間。そんなひとときに、ほんの少しの甘さと温かさを添えてくれる、心のよりどころのようなカフェです。
「Cafe de Fleurus 27」の店内。ウッドベースやレコードが並ぶ、音楽と珈琲の調べが響く落ち着いた空間。窓の外には多摩川の支流が流れ、川辺のテラス席でひと息つける。
出典:公式サイト(ぐるなび):https://r.gnavi.co.jp/bbugsyhx0000/
8. まとめ:映画の続きを、自分の足で生きる旅
『耳をすませば』は、ふたりの恋と夢の物語であると同時に、
坂と風景と、ささやかな街の空気が語る“人生そのもの”の物語です。
Mobilityで坂を登るその一歩一歩が、
まるで雫の心の成長や、聖司の覚悟と重なって感じられる──。
この街には、ジブリの魔法が本当にある。
そう信じたくなる風景が、いまも静かに息づいています。
どうぞあなたも、雫のように、聖司のように、自分の物語を歩いてみてください。
🚲 MobilitiXについて
MobilitiX(モビリティックス)は、Eモビリティ(電動自転車・電動キックボード・小型EVなど)で楽しむ新しい旅のスタイルを提案するメディアです。アニメの聖地巡礼や地域観光、エコな移動手段を組み合わせ、気軽で自由な“まち歩き”を応援しています。
本記事では、ジブリ映画『耳をすませば』の舞台・聖蹟桜ヶ丘を中心に、Eモビリティと共にめぐるモデルコースを紹介しました。
詳しくはMobilitiX公式サイトへ:https://mobilitix.jp/
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