2025年09月22日
電動アシスト付き自転車の選び方 送迎に欠かせない、子育て中のママパパへのおすすめは?
電動アシスト付き自転車の前後のチャイルドシートに子供を乗せて自転車に乗っているママ・パパの姿は街中でもよく目にしますよね。 子育て中、親の頭を悩ませるのが子供との移動手段。未就学児の子供が家庭内にいる場合は保育園や幼稚園への送り迎えが必須です。家が近い場合は徒歩、少し遠い場合はバスや自動車、自転車を利用するケースがほとんどでしょう。その中でも、電動アシスト付き自転車はママパパの強い味方。 今回は小さい子供を育児中の方におすすめしたい、電動アシスト付き自転車の魅力やメーカーの選び方をご紹介します。これから子供の保育園(幼稚園)入園を控えていて購入を考えている方も、ぜひ参考にしてみてくださいね。
読者の関心度
★★★★☆
4
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片倉 好敬
Katakura Yoshitaka
アベントゥーライフ株式会社
代表取締役 兼 CEO
電動アシスト付き自転車とはどんなモビリティ?
電動アシスト付き自転車は、ペダルを漕ぐ力を電動モーターで補助する仕組みの自転車です。子供乗せタイプは、自転車のサドルの前後にチャイルドシートが付いているモビリティ。シートは前乗せタイプと後ろ乗せタイプの2種類あり、どちらかに1人、もしくは前後に2人乗せることが可能です。
幼稚園や保育園までが平坦路であれば問題無いのですが、そうもいかないのが現実。毎日自動車を出すほどでもない距離でも、仕事前の坂道を上るのはとてもハードな作業です。
電動アシスト機能がない普通の自転車に子供を乗せて坂道を運転するのはかなりの脚力と体力が必要ですが、電動アシスト付きであればモーターの補助があるので楽に漕ぐことができ、急な上り坂も問題なく進めますよ。
電動アシスト付き自転車が送迎手段に選ばれる理由は?
小さい子供を毎日歩きで送迎するのはとても大変。「ただ連れて行くだけ(家に帰るだけ)」ではなく、時に行き渋りをしたり、道中イヤイヤモードになってしまうことも…。歩くペースもゆっくりなので大人1人で移動する数倍は時間がかかります。
仕事などで前後に予定がある場合、時間がない中で子供を連れて移動する必要があります。たとえ家から近い場所に目的地があったとしても、幼い子供を連れての徒歩移動はハードルが高いと感じる方が多いでしょう。
家から遠い場所が目的地の場合は、バスや車を使うケースもあると思います。しかしバスは運行本数が少なく、時間通りに来ない場合も…。車には渋滞のリスクや駐車場探しの面倒さがあります。都心部の場合は駐車場所が確保できないという理由で車送迎を禁止している園も多いです。
そんな時、電動アシスト付き自転車が活躍します。
電動アシスト付き自転車なら、ヘルメットを被せてチャイルドシートに乗せてしまえば比較的短時間で目的地までの移動が可能です。駐輪場も多いので停める場所に困らないのも嬉しいポイントですよね。「朝、家から園まで子供を自転車で送り、最寄り駅に付いたら駐輪場に置いて電車で職場に向かう」という使い方ができるのが自転車最大のメリットですよ。
また、最近では自転車の前カゴに積めるベビーカーも販売されています。最寄り駅から自宅までの距離が遠い方は自転車とベビーカーを併用するのもおすすめです。「最寄り駅までは自転車で、駅に付いたらベビーカーに乗せて電車移動」という使い方ができると、休日のお出かけも楽になりますね。
電動アシスト付き自転車のチャイルドシートに乗れる子供の年齢は、シートの種類によって異なる
上述したとおり、便利な移動手段である子供乗せ電動アシスト付き自転車。チャイルドシートの種類によって、使用できる子供の年齢が異なります。
①前乗せタイプのチャイルドシートに乗れる子供の年齢
サドルの前、ハンドル近くに設置される『前乗せチャイルドシート』は、1歳から3歳頃までの児童が使用可能です(メーカーによって異なる場合があります)。大人の前に子供が座る形になるので、目が届きやすく、見守りながら走行できる安心感があります。前乗せタイプは子供視点だと遮るものがなく見晴らしが良いので喜んで乗ってくれる可能性が高く、メリットと言えるでしょう。
使用可能年齢が短いこと、ハンドル付近に子供が乗るので見晴らしが悪くなることは、デメリットかもしれません。
②後ろ乗せタイプのチャイルドシートに乗れる子供の年齢
電動アシスト付き自転車のサドルの後ろに設置される『後ろ乗せチャイルドシート』は、一般的には2歳頃から小学校就学前まで使用可能です。(メーカーによって異なる場合があります)前乗せタイプよりゆったり乗れて、成長と共に自分で乗ったり降りたりもできるようになります。比較的長い期間使えるので、子供が大きくなっても安心です。2歳以降〜使用可というタイプの製品が多いので、早いうちから乗せたいという場合はやや不向きかもしれません。
製品によっては1歳から使用できるものもあり、後半にご紹介するメーカーのもので該当するものもあるため、最新の機種を調べてみる事をおすすめします。
子供乗せ電動アシスト付き自転車を取り扱っている人気のメーカーと特徴を紹介!
子供乗せ電動アシスト付き自転車は、取り扱いのあるメーカーが限られています。
日本の主要3メーカーとおすすめのモデルをご紹介します。
- ブリヂストン(BRIDGESTONE)
- ヤマハ(YAMAHA)
- パナソニック(Panasonic)
1.ブリヂストン(BRIDGESTONE)
ブリヂストンの自転車はスタイリッシュでデザイン性の高い車体とコンパクトながら子供を乗せやすいチャイルドシートが人気です。低床フレーム設計なので跨ぎやすく、子供を自転車に乗せるのが怖いと思う方にもおすすめですよ。 また、走りながら自動で充電される機能が付いており長距離走行が可能な点もメリットです。
家族構成やニーズに合わせて3つのモデルを販売しています。全て前後両方のチャイルドシート設置が可能です。
前後の子供乗せと前カゴが付きを両立させたモデルです。跨ぎやすい低床フレームなので乗り降りも楽々。カラーバリエーションも豊富で、おしゃれさも重視したいママ・パパにぴったり!フロントチャイルドシートはオプションです。
ハンドル一体型の安定感あるフロントチャイルドシート付きのモデルです。オプションで後ろ乗せのシートも設置可能です。前も後ろも広々子供が乗れる設計なので安心して運転できます。小柄な方にもおすすめです。
ファッション&ライフスタイル誌『VERY』とのコラボモデルです。洗練されたデザインがとてもカッコいいですよね。タイヤも26インチと大きめなので身長が高い方や男性でも乗りやすいです。オプションでフロントチャイルドシートも設置可能。使いやすさはもちろん、人と被らないファッション性を重視したい方におすすめです。

2.ヤマハ(YAMAHA)
高いアシストレベルと夫婦で共用しやすいデザインが魅力のヤマハ。20インチと24インチのモデルがあり、身長や体型に合わせてセレクト可能です。また、スタンドをかけると同時にハンドルにもロックがかかる「ハンドルロック機能」が搭載されており、予期せぬ自転車の転倒を防ぎます。
「子供を乗せる時、車体がぐらつくので怖い」という不安の解消に繋がりますよ。以下、おすすめのモデルをご紹介します。
20インチのコンパクトタイヤが特徴の後ろ乗せシート付きモデルです。後ろ乗せは2歳以上からというメーカーも多い中、適用年齢1歳以上と長く乗れる点が強みです。シートは子供の頭部を270度包んで、まるでハグするように守ってくれます。足回りがゆったりした設計なのでどんな身長の方でも使いやすく、夫婦での共用にもおすすめです。別売りフロントチャイルドシートの設置も可能です。
24インチでゆったり乗れるサイズ感が魅力のモデルです。26インチより扱いやすく、21インチよりもゆったりとした乗り心地です。
ヤマハの子供乗せ電動アシスト付き自転車は、チャイルドシートの仕様がとてもしっかりしているので安心ですよ。色は3種類、マットな艶消しカラーが今っぽくてとてもかわいいです。
子供の胸まで包み込む前乗せシートが特徴のモデルです。子供乗せ電動アシスト付き自転車デビューにぴったり!前乗せタイプなので子供を見守りながら運転できます。
子供の成長に合わせて後ろ乗せシートを後から追加することも可能ですよ。

3.パナソニック(Panasonic)
パナソニックは不要な自転車の買取や故障の際のサポートなどがとても手厚く、保証面でも安心できるメーカーです。商品のラインナップも豊富で、ニーズに合ったぴったりの1台を見つけることができますよ。以下人気のモデルをご紹介します。1歳から使用できるチャイルドシートを使用できる電動アシスト付き自転車もあるため、最新のモデルを確認してみてください。
「DX」はパナソニックの中で一番スタンダードなモデルです。20インチと26インチ2つのサイズ展開があります。
スタンドを立てると同時にハンドルも固定する「スタピタ2S」や背面ボタンを押すと車のシートベルトと同じようにベルトの引き出しと巻き取りが可能な「プレミアムリアチャイルドシート」など嬉しい機能も付いています。価格もこの後ご紹介する「EX」よりリーズナブルです。
ベビー用品をメインで扱うブランド「combi(コンビ)」コラボのチャイルドシートを搭載したモデルです。「EX」は手元スイッチの電源を入れることで後輪サークル錠が自動で解錠する「ラクイック機能」や「押し歩きモード」「空気入れタイミングお知らせ機能」なども付いています。
特に「押し歩きモード」は発売の際、話題になりました。子供を乗せたまま、重い電動アシスト付き自転車を押すのは結構大変。スロープや商店街、公園など自転車での走行ができない場所を通る時でも押し歩き状態に合わせてアシストを自動で調整してくれるので、楽な力で自転車を押すことができますよ。ギュット・クルーム・EXは前乗せタイプ、ギュット・クルームR・EXは後ろ乗せタイプです。
※アニーズシリーズは「DX」タイプのみ(押し歩きモードのみ追加のモデルもあり)
※別売りのシートを追加することで前後乗せも可能(クルームシリーズには「DX」タイプの販売もあり)
子供乗せ電動アシスト付き自転車に乗る時に気を付けたいポイントは?
子供乗せ電動アシスト付き自転車は便利で子育てに欠かせないモビリティですが、不慮の事故や転倒防止のため、運転には細心の注意が必要です。
まず、初めて手に取る方は想像以上の重さにびっくりするでしょう。力に自信がない方は、スタンドを動かすだけでも手間取るかもしれません。また、普通の自転車よりハンドルが取られやすく、見晴らしが悪くなる点も注意が必要です。
子供を乗せる前に運転や操作に慣れておくことが大切!シート部分に子供の体重分のお米などを乗せて練習するのもおすすめですよ。
また、雨の日や風が強い日の運転は転倒事故の危険が高まります。周囲に気を配り、いつもよりゆっくり運転してください。悪天候の日は無理せず、移動手段の変更も視野に入れましょう。
同乗する子供には必ずヘルメットを装着し、シートベルトを付けることも忘れずに…。(大人も可能であればヘルメットを付けてくださいね。)
電動アシスト付き自転車は、小さい子供の送迎や子連れでのちょっとした外出にとても便利なモビリティです。
各メーカーから、便利な機能付きの電動アシスト付き自転車がぞくぞく販売されているので、家族のニーズに合った「移動のパートナー」として、ぴったりの電動アシスト付き自転車を、ぜひ見つけてみてくださいね。
田宮有莉