記事の目次
- 1. MaaSとは何か?
- 2. MaaSで広がる交通系決済と電動モビリティの連携
- ✅ 観光施設の入場
- 3. 先進地域の取り組み事例
- ✅ 金沢市
- 4. 金沢「まちのり」で楽しむ3時間モデルコース
- 🚲 近江町市場(30〜60分)
- 🚲 ひがし茶屋街(30〜60分)
- 🚲 主計町茶屋街(15〜30分)
- 🚲 兼六園(30分)
- 🚲 21世紀美術館(30分)
- 🚲 ゴール:金沢駅に返却
- 5. まとめ
- 出典一覧(参考文献)
いま、MaaS(Mobility as a Service)の取り組みが全国で広がっています。公共交通やシェアサイクル、電動キックボードなどの電動モビリティを、Suica・PASMOなどの交通系ICで一括決済・予約できる仕組みは、利用者にとって非常に便利で心理的なハードルを下げる大きな力になります。この記事では、MaaSが目指す未来の移動のかたちをわかりやすく整理しつつ、金沢で楽しめる「電動アシスト自転車×交通系決済」の3時間モデルコースまで詳しく紹介します。
「MaaS(Mobility as a Service)」とは、
🚊 電車
🚍 バス
🚲 シェアサイクル
🛴 電動キックボード
など複数の交通手段を一つのサービスとして統合し、アプリなどで検索・予約・決済をまとめて完結させる仕組みをいいます。
移動の「検索→予約→決済→乗車」までを一気通貫で提供できるMaaSは、地域交通の課題解決の切り札として期待されています。
さらに観光地では、旅のプランニングの自由度を高め、公共交通の利用を活性化させる大きな役割も果たします。
「MaaSのイメージ:従来は交通手段ごとにバラバラだった検索・予約・決済が、MaaSの仕組みにより一つのアプリで完結できるようになり、ユーザーの移動がよりスムーズに」
出典:
TMJコラム「MaaSとは?移動を便利にする最新の交通サービスを解説」
日本でのMaaSは、Suica・ICOCAなどの交通系IC決済と非常に相性が良いのが特徴です。
なぜなら、すでに多くの人が日常的に利用しているICカードをそのまま観光地の電動モビリティやシェアサイクルでも使えるようにするだけで、ユーザーの負担を大幅に減らせるからです。
さらにMaaSのプラットフォームを通じて
などをワンタッチで完結させることで、心理的・時間的コストを減らし、地域の回遊性を高めることができます。
特に電動モビリティは、ラストワンマイルを埋める手段としてMaaSと非常に親和性が高い存在です。
駅から目的地までの“ちょっと遠い”距離を、IC決済でサクッと乗れる電動アシスト自転車や電動キックボードで補完する。
これこそがMaaSが目指すシームレスな移動の理想形と言えるでしょう。
全国の先進事例をMaaS視点で整理すると、より理解が深まります。
LUUPをはじめとするシェア電動モビリティを交通ICで利用できる環境を整備。さらにスマホアプリを活用し、駅からの乗り換え・観光地での回遊を含めたMaaSの検証を進めています。
ICOCAなど交通系ICで地下鉄・市バス・シェアサイクルを結び、MaaSアプリで観光施設との連携も検証。世界的観光地ならではの混雑分散・回遊促進のモデルとして注目されています。
電車・バス・電動アシスト自転車・観光施設チケットなどをワンストップで提供するMaaSの実証を進行中。ICカードにスマホQRコードも併用できる柔軟な決済体験が特徴です。
「まちのり」というシェアサイクルと、JR・バスとの交通ICによる乗り継ぎを、MaaS的に体験できる仕組みを整備。観光と日常の双方を支えるモデルとして、全国から視察が集まっています。
「金沢市内を自由にめぐれるシェアサイクル『まちのり』。観光地やビジネス街を結ぶ利便性の高いモビリティとして注目されている」
出典表記
日本経済新聞「金沢・シェア自転車『まちのり』 決済多様に」(2023年1月21日)
(https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC20AG50Q3A121C2000000/)
金沢の「まちのり」はMaaSの一部としても注目されており、SuicaやICOCAで決済できるほか、スマホからの予約連携も強化されています。
そんな「まちのり」で体験できる、おすすめ3時間モデルコースを改めて詳しくご紹介します。
JR・新幹線での到着後すぐに借りられるのが魅力。まちのりのポートも豊富です。
地元の旬の魚介や郷土料理を味わえる金沢の食の中心。
大正期の商家建築が残る一角もあり、歴史を感じながら散策できます。
江戸〜大正の町家を生かした茶屋建築が軒を連ねる名所。
ガラス建具や照明に大正ロマンの意匠が随所に見られます。着物レンタルでの散策も人気。
「江戸から大正にかけての面影を残すひがし茶屋街。和洋折衷の町家建築が並び、大正ロマンの雰囲気を味わえる」
出典表記
箔一「金沢観光おすすめ ひがし茶屋街」
(https://kanazawa.hakuichi.co.jp/blog/detail.php?blog_id=66)
小規模ながら静かな情緒が魅力。
大正期の増改築の痕跡が残る建物もあり、夜のガス灯風ライトアップは必見です。
「川沿いに風情ある町家が並ぶ主計町茶屋街。静かな雰囲気で大正ロマンを感じられる散策路」
出典表記
金沢市観光協会公式サイト「主計町茶屋街」
(https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_52358.html)
全国屈指の日本庭園で、四季折々の景観を満喫。
坂道も電動アシストなら快適にアクセスできます。
「四季折々の風景が魅力の兼六園。広大な池泉回遊式庭園で、日本三名園の一つとして知られる」
出典表記
金沢市観光協会公式サイト「兼六園」
(https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_10106.html)
世界的な現代アートと伝統文化が交差する、金沢らしさの象徴。
途中のまちのりポートも整備されているのでアクセスも便利です。
「ガラス張りの開放感が特徴の金沢21世紀美術館。伝統文化と現代アートが交わる人気のスポット」
日経クロステック「金沢21世紀美術館の建築デザイン」
(https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02706/010400008/)
最後は駅に戻って返却。ICカード決済なので返却も簡単。
このルートは金沢の「和×洋」「古×新」をたっぷり堪能できると同時に、MaaSとしての利便性も体感できる絶好のプランです。
「金沢市内のまちのりポート配置マップ。英語・中国語・韓国語対応のリーフレットも刷新され、観光客にとってより利用しやすくなった」
出典表記
まちのり公式サイト「新デザインの多言語リーフレット完成のお知らせ」
MaaSの発展により、交通系ICカードと電動モビリティの連携はますます進化しています。
観光地の回遊性を高め、地域の公共交通を持続可能にするために、MaaSが担う役割は非常に大きいと言えるでしょう。
金沢の「まちのり」や伊豆・京都・横浜の事例からもわかるように、日本のモビリティは確実に変わり始めています。
MobilitiXでは、今後もこうした未来型モビリティの最新事例をお届けしていきます。
「この街でもMaaSは進んでいる?」と気になった方は、ぜひコメントやお問い合わせで教えてくださいね!
TMJコラム「MaaSとは?移動を便利にする最新の交通サービスを解説」
日本経済新聞「金沢・シェア自転車『まちのり』 決済多様に」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOCC20AG50Q3A121C2000000/
まちのり公式「新デザインの多言語リーフレット完成のお知らせ」
旅色「近江町市場」紹介ページ
箔一「金沢観光おすすめ ひがし茶屋街」
金沢市観光協会公式サイト「兼六園」
https://www.kanazawa-kankoukyoukai.or.jp/spot/detail_10106.html
日経クロステック「金沢21世紀美術館の建築デザイン」
https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/column/18/02706/010400008/