記事の目次
- 今さら聞けない!そもそも電動モペットとはどんなモビリティ?
- 実は長い歴史を持つモペット。発祥の地はどこ?
- 今注目の電動モペット。メリット、デメリットをそれぞれ解説!
- 電動モペットを運転する際、どんなことに注意すべき?交通ルールを再確認!
- ④乗車用ヘルメットの着用
- 電動モペットを活用し、移動のQOLを高めよう!
最近街でよく見かけるようになった「電動モペット(ペダル付電動バイク)」。ヨーロッパ発祥のモビリティですが、手軽で便利な新しい移動手段として日本でも近年注目を集めています。今回の記事では電動モペットの特徴やメリット、交通ルールなど…さまざまな角度からモビリティの魅力や特徴を紐解いていきたいと思います。
電動モペットは「パーソナルモビリティ」の一種に分類される乗用具です。パーソナルモビリティとは、街中での近距離移動を想定した1~2人乗り電動コンセプトカー全般のことを指します。海外では「マイクロモビリティ」とも呼ばれていますよ。
電動モペットは「モーター走行とペダル走行の切り替えが可能な原動機付自転車」です。少し重厚感のあるマウンテンバイクのような見た目が特徴で、ペダルを漕がなくてもモーターを使って自走が可能です。ゆっくり走行したい時はペダル走行に切り替えると自転車と同じように使うこともできます。
バイクと自転車、両方の特徴を活かして活用できる利便性の高さから、都市部の若年層を中心に普及しているのです。
比較的新しいモビリティだと思う方も多いモペットですが、実は長い歴史を経て今の形に進化しています。1900年代初頭にヨーロッパで誕生したのが起源と言われており、日本に普及したのは第二次世界大戦後の復興期。ガソリンエンジンを搭載して走行する、安価で便利な交通手段として利用されるようになりました。
当時を知る人達からは「ペケペケ」「パタパタ」という呼称で親しまれてきましたが、今の日本では、「モーター」と「ペダル」をかけ合わせた造語「モペット」に名称統一しています。近年はガソリンエンジンではなく電池を使用したモーターを搭載した「電動モペット」が主流です。電動なので環境に優しく、騒音問題や温室効果ガス削減にも繋がると言われています。
電動モペットには多くのメリットがあります。まず前述したとおり、とてもエコなモビリティだということ。ガソリンを出さないので走行中の二酸化炭素排出量削減に大きく貢献しています。モーター音もとても静かですよ。また、ガソリン車と比較するとメンテナンスも簡単で維持費も安価です。
最近は走行距離も伸びており、1度の充電で30㎞~60㎞ほど走行できる車両が増えています。さらに折りたたみ可能なモデルも多いので、自動車に積んで目的地までドライブし、到着したら電動モペットに乗り換えて散策するというような使い方も可能です。
このようにメリットが多い電動モペットですが、事故や交通ルール違反の増加などの問題点も…。そもそも電動モペットは原動機付自転車(原付)に位置付けられているモビリティですが、手動走行の切り替えが可能な点やマウンテンバイクのような外観から、自転車と同じだと勘違いして運転する人が多いことが問題視されています。
また、充電に時間がかかる点や車両価格がやや高額な点はデメリットだと言えるでしょう。
前章で少し触れたとおり、電動アシスト付き自転車に乗っている感覚で電動モペットを運転すると交通違反の対象になります。モーターを切ってペダルのみで使用する場合であっても原動機付自転車(原付)と同様の扱いになるので注意が必要です。
運転の際は以下のルールを守って走行しましょう。
電動モペットは一般原付以上の車両なので運転するには原付免許や二輪免許などの運転免許資格が必要です。必ず免許証も携行しましょう。
区市町村税条例で定められているナンバープレートを車両の背面に設置することが義務付けられています。また公道走行の場合はサイドミラーの取り付けが必須なので忘れないようにしましょう。
自動車損害賠償保障法に基づき、自賠責保険または共済への加入が必須です。万が一交通事故を起こした場合、加害者から被害者への損害賠償の補填をはじめ、さまざまな形で被害者の救済を行う大切な保険なので絶対に加入しましょう。
未加入の場合は1年以下の懲役または50万円以下罰金の対象になります。
参考:国土交通省/自賠責保険・共済ポータルサイト
[ペダル付き原動機付自転車(モペット)の自賠責保険・共済|国土交通省](https://www.mlit.go.jp/jidosha/jibaiseki/other_info/moped/index.html)
「着用は努力義務」である自転車とは異なり、電動モペットの場合は乗車用ヘルメットの装着が必須です。自分の身を守るためにも必ず着用しましょう。
参考:警視庁㏋
[「電動アシスト自転車」と「ペダル付き電動バイク」の違いについて 警視庁](https://www.keishicho.metro.tokyo.lg.jp/kotsu/jikoboshi/electric_mobility/pedal.html#cms7DF66)
便利で手軽に利用できる電動モペットは、正しく利用すれば移動のQOL向上はもちろん、社会問題の解決にも繋がります。
交通ルールとマナーを守って「楽しく、賢く」乗りこなしましょう。